平行世界

眠るという行為は平行世界の自分たちと記憶の同期・整理を行う行為であり、夢はその際に他の自分の行動や思い出を観ているだけである。

2013/10/21~2013/10/22

夢の世界なのでこっちの世界の論理は通じないし、説明が不十分で整合性が取れていないところが多々あります。

 

始まりは砂漠からだった。

少年が住んでいた街は、砂漠の横に作られており、彼はいつものように近くにある砂漠洞窟に遊びに行った。年長者からは近づいてはいけないといわれていた洞窟だったが、年頃の少年の好奇心をくすぐるには十分な妖しさがあったのだ。

いつも行ったことのない所まで来たとき、突如として地面の砂が盛り上がり、収まった。ドキッとしてあたりを見回す。まだ盛り上がった。何かがいる。何だ。何がいるんだ。恐怖で動けなくなった少年の前に姿を現したのは、巨大なミミズのような怪物だった。

その怪物はしかし、彼をさほど気にしていないようであり、襲いかかってくることもなかった。ただ、何かを喜んでいるようにひたすらその巨体を動かしていた。

少年は我に返った。逃げなければ。そう思った途端に、さっきまで麻痺していた体が言うことを聞くようになった。必死に走って洞窟の入り口まで帰ってきたが、そこで入り口から見えている空の色が洞窟に来た時とまるっきり変わって紫色になっていた。誰の目にも異変が起きつつあることは明らかだった。

そして、洞窟から街に走っているところにまたさっきの巨大ミミズが現れた。今度は二体。そしてその二体に挟まれるようにして一体のなにか...そうなにとも言い難いなにかがいた。言うなれば...魔王...そう、魔王がいた。外見も何もかも人外のものだったが、その圧倒的存在力とでもいうべき存在感が魔王だった。

少年が街に辿り着いたが、まだ街にはその異変が伝わっていなかった。彼はなんとかして街の人たちにその危機を伝えようとした。何か恐ろしいものがここに近づいている。早く逃げよう。しかし、普段から少年が言うことを聞かずに洞窟に行っていることを知っていた大人たちは彼を相手にしなかった。また何か怖いものでも見たのか。早く家に帰りな。自分言うことを聞いてもらえないことが悲しかったが、仕方ないと思った彼はとりあえず家に帰った。彼には家族はいなかった。幼い時に死んだと聞かされている。一息ついた彼は逃げるための荷物をまとめ始めた。量はたかが知れているが...。

と、その時轟音と悲鳴が聞こえてきた。奴らが来たのだ。けっこくまとまらなかった荷物を放り出し、彼は外に出た。そこには地獄が広がっていた。建物は倒れ、火が燃え盛り、人が死んでいた。よく目を凝らすと、ここには似つかわしくない服を身に着けた少女がいた。彼女が手を振ると、そこにいた人が、触れてもいないのに体を真っ二つにして飛んで行った。呆然としていると少女がまた手を振って今度は別の人の頭がこっちにとんできて――――

 

そこで目が覚めた。これは10年前の記憶だ。あの後自分はどうにかしてあそこ逃げ延びたらしい。らしい、というのはどうやって逃げおおせたのか記憶がないのだ。気が付くと隣の町で倒れていた。親切な人たちが保護してくれたらしい。しかし「奴ら」はその町にも来た。なんとかして逃げ、また来て...を繰り返すうちに長い年月が経った。逃避生活の唯一の成果は、そういう日々を送っている間に仲間のようなものができたことである。今日はその仲間とともに海底トンネルを使って遠くへ逃げる作戦を決行する日だ。隣で寝ている少女の可愛い寝顔をしばし見つめる。この子はいつしか好きになっていた子だ。相手も自分を好きだったらしく、周りも認める仲になっていた。いつか安全なところまで逃げたらちゃんと一緒になろう...

ひとしきり甘い妄想を堪能した後、頭を切り替えて皆を起こす。この町は実はまだ安全なのだが、いつ奴らが来るか分からない。迅速な行動が求められている。

作戦は、まず仲間の一人の家に行って車を借り、そのまま海底トンネルの駅まで行って列車に乗って逃げる、というものだ。仲間の家に行くのが一番難易度が高い。と、いうのも最近「魔王」のようなものを近くで見た、という情報が入ってきてるからだ。近くに奴らが来ているとなれば、速く行かねばならない。

一かたまりになってそれぞれ前後左右を警戒しあいながら進む。一応銃を携帯してはいるが、奴らの足止めにはそんなに役立つわけでもなかった。そして、家までの道を半分くらい進んだところで......悲鳴が聞こえた。全身の毛がブワッと逆立つ感覚。悲鳴がした方を見ると、あの時の地獄がまたしても繰り広げられていた。地獄の真ん中にはあの時の少女(少し成長していたように見える)がいた。

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なんかここで一気に夢ッぽい感じに、僕が殺される人役になった。体を真っ二つに切り裂かれて飛んで行ったと思ったら、今度は体を撃ち抜かれたり、頭が吹っ飛ばされたり...ちょっとぐろいにゃごめんなさい

あとアニメのOPみたいな感じで、スタッフロールッぽいものが流れながら(文字は読めなかった)その映像が流れてた。うーん......

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一気に仲間の家の方向に走り出した。向こうもこっちに気が付いたようで、追いかけてくる。なんとか家が視えた。というところで声が聴こえてきた「やっと会えました!魔王様!」僕はなぜかその言葉にぎょっとして反応してしまった。どちらかというと体が勝手に反応したように思える。なんだって。魔王だと。1人その場で立ち尽くしてしまった。僕の好きな子は困っていた。なぜ僕が立ち尽くしているのか分からないようだった。僕にも分からないのだが。

永遠のような一瞬が過ぎ、その子は走り去っていった。いや正確には走り去ろうとした。体を翻して向こうに行こうとした瞬間に地獄の少女の手が届いてしまったからだ。彼女の体が飛んだ瞬間、僕は自分がもしかして最悪の存在であったかもしれないということと、彼女を助けられなかったことと、そして彼女も僕を信じられなかったことに絶望して――――

 

気が付くと全身に汗をびっしょりとかいて布団で倒れていた。あれはなんだったんだ。夢か。そう夢に違いない。時間を見ると朝だった。とりあえず彼女の顔を見て落ち着こうとして違和感を感じた。横に寝ていたのは彼女ではなかった。それと同時に理解した。自分は世界線を飛んだのだ...

そう、そしてこれは2回目どころか何度となく繰り返してもう何度目か分からなくなっているときだった。そしてその間の記憶をすべて自分は覚えている。途中の世界から彼女は自分ではなく他の仲間と付き合うようになった。最初の記憶が無ければそのことに何にも思わないのだが、最初の世界の記憶がある自分からすると苦痛でしかない。

なぜこんな能力を発動できるのかは分からない。もしかしたら自分は人間ではないのかもしれない。それだけならまだいいが、もし自分が......

そんな思いを頭から振り払い、脱出作戦の行動をシミュレートした。今までの失敗をすべて覚えているため、ここでこういう行動をとればいいというものがすべて頭に入っている。今回は少なくとも列車に乗るところまではいけるはずだ。

いつものように仲間を起こして、家に向かった。この道を通ると悲鳴も聞こえないしあの少女と出くわすこともない(実際は近くにいるのだが)。そうして家まで行ったときに、突然するどい痛みが頭を襲った。これももう分かっている。奴らが来るのだ。急いで仲間を家に(他人の家だが)上げ車の用意をした。車は家の裏にあるから車に乗るところはばれない。そうこうしているうちに駅に着いた。列車はもう駅に着いていていそいそと乗り込む。発射を待っている間にまた彼女が仲間といちゃついていた。うぅ......。作戦がほぼ成功したにも関わらず気分が乗らない。どうしたというのだろう。と思っているときに列車の扉が閉まった。なにはともあれまずは一息、と安心しようした瞬間頭痛が襲ってきた。ここからは今までにないところだから、何が起こるか全く分からない。

不安を感じている前で彼女は仲間といちゃついていた。作戦がほとんど成功したものだと思っているのだろう。僕は無性に腹が立ち、あまりいちゃいちゃしないでほしい、と言った意味のことを言った。すると彼女が衝撃的な言葉を言った。

「他の世界線ならそういう道もあったかもね」

僕は何を言われているのか分からなかった。今でも分からない。彼女は僕が世界を飛び越えてなんどもやり直ししていたことを知っているのか。知っているならどうして知っているのか。彼女は何者か。何も分からない。ただその後覚えているのは、茫然としている僕のところへあの少女が列車を破壊しながら来たことと、たちつくす僕はそのまま列車とともに水の底へ沈んでいったこと......

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ここでいったん起きた。たしか8時。

面白かったから続きみたいなーと思って二度寝したら面白い夢を観たからそっちも書こうとおもったんだけど、かなり忘れてしまったから端折って書く。

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僕は自分が魔王であることを隠し、人間界に紛れていることを忘れている魔王だった。それどころか、魔王討伐作戦のようなものの兵の一人にまでなっていた。


そこからどうやって行ったのか忘れたけど、魔王の城の階段のようなところを上がっているところではたと自分が魔王であったことを思い出した。と、同時に狐のお姉さんッぽい人が現れて、お帰りなさいませと言ってきた。

人間側が、魔王にいったん敬意を払って挨拶すると見せかけて玉座の間に入り、その場で殺すという作戦を考えているのを知っていた僕は、とりあえずそのことを狐女さんに語り、他のモノにも伝えよ、と命じた。あぁ疲れてきて文章が適当になってる。まぁいいやこのまま適当に書いて流そう。疲れたし玉座の間にそのまま行くのはアホな感じだったから、迂回して自分のprivate部屋的なところへ。

そこには1人の少女がいた。少女ッて言っても18、9歳くらい。昔まだ物心がついてないような頃に、住んでいたところで自分以外の仲間たちを全員殺してしまい、放心状態になっていったところを保護したのだ。力の制御法などを教えたり面倒を見たりしている間に、だんだん愛おしくなってきて、自分の部屋にいるようにしているのだ。あぁ可愛い。

ただ困ったことに、この子がなかなか自分になついてくれない。いやもちろんきっと思春期特有のこう照れみたいなもので、本心と行動が合致しない頃だからきっと恥ずかしいだけなんだろうと思っている。

久しぶりに帰ってきて心が癒えたから、城(いつの間にか城ッぽい感じのところになっていた)の中をデートすることに。ほら口ではいやとか言いながらちゃんとついて来てくれる。えへへ。

で、歴代魔王の像眺めて「意外とイケメンだなぁ」ッて言ったり、自分を殺しに着てる人間の軍勢を見て「ほんとうにこいつらに僕を殺せるのかなぁ」「あなたは私がこれでもかというほど十二分に殺してあげますから」とかいう謎のツンデレ会話をしたりして歩き回ってた。

 

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と言うところで目が覚めたというかこっちの世界に帰ってきた。なんというか、後半の方の夢はもうちょっとラブラブ感を(僕のほうは)感じてたから、それを文章にして表現できないのはちょっと残念だけど、まぁ忘れてきたてたしいいや。

この二つの夢、つながってるのかつながってないのかよく分からない。自分==魔王で、一応前半も後半も一致してるけど、うーん。微妙な感じ。

 

とりあえず、どっかの平行世界の自分の中には魔王なんてものになってる自分もいることを知って(しかも恋人までいる)、うらやましいし、自分もなかなかやるなと思った。もしかしたら、この世界でも魔王になって世界を征服できるかもしれない。

長すぎて疲れた...。

 

 

2013-10-23 深夜

一部思い出したので追記~

前半の列車で、僕はその少女と一緒に仲間たち(仲間以外にも結構乗ってた)を皆殺しにして、ぼろぼろになった列車で鍾乳洞みたいなところに着いてそこを上がって行った。そっからの記憶は無し。

で、後半の夢で、「城の階段みたいなところ」を上がって行ったッて書いてるけど、そこが鍾乳洞ッぽいところで多分前半の最後の鍾乳洞と同じところだった。

 

 

うーむ。